基礎知識

格や種類の違いは何?着物の紋についてアレコレ答えます

着物をより彩る存在として、紋がありますよね。

紋は実に個性的なものがありますが、実は柄には意味があるのをご存知でしょうか?

その意味を知って着用しないと、恥ずかしい思いをする可能性もあります。

では、着物の紋にはどんな意味が隠されているのでしょうか?

ここでは、紋について注目していきます。

着物の紋って何?

着物に付けられている紋は、簡単に言えば模様のことです。

ただの模様ではなく、実は紋は家紋を表しています。

家紋とは、日本オリジナルの紋章のことを指し、自らの家系や血統、家柄や地位を明確にするために古くから使用されています。

その種類は実に多く、全部で241種以上も家紋が存在しています。

紋には地域性が色濃く反映される傾向があります。

主に関西エリアでは、着物に女性の母方の紋を使用して、男性の場合は父方の家紋を使用しています。

逆に関東では、男性女性問わず家族全員がその家系の家紋を入れる傾向があります。

今でも、着物だけでなく家の蔵などに家紋を掲げている家庭も多く、大事にされているものです。

メジャーな紋の表現方法&格の高さについて

家紋に様々な種類があると同時に、表現方法としても代表的なものとして日向紋、陰紋、中陰紋が存在しています。

日向紋は、紋のベースカラーを白地として、黒や着物のベースカラーで模様を付けています。

白い部分で多く構成されていて、イメージ的に明るいこともあり、陽紋と称されています。

紋の中でも最も格が高いことでも知られています。

日向紋と逆に、暗いイメージがあるのが陰紋です。

紋の型と柄を白でなぞって白抜きにしたイメージで構成されていて、着物の地色の方が多いのが特徴です。

中陰紋とは、イメージ的には陰紋と同様に白でなぞって構成していきますが、陰紋と比較して太い線で表現していて、模様の部分は完全に白抜きのデザインとなっています。

格の高さは白い部分の面積が広いほど高くなり、順番としては日向紋>中陰紋>陰紋という位置づけになります。

紋の入れ方と格の高さ

紋の表現方法だけでなく、入れ方も紋にとっては重要な要素です。

紋の代表的な入れ方としては、染め抜き紋、石持ち入れ紋、縫い紋、貼り付け紋があり、それぞれに製法が異なっています。

染め抜き紋とは、最初に紋の型を形成するからスタートします。

その後、紋の白く残したい部分を染め抜いてベースを作り上げて、最後に中程の部分に柄を描き足して閑静です。。

かなり手間がかかる方法ですが、美しさという点で言えば他に勝っているのが特徴です。

石打入れ紋とは、染め抜き紋と同様に、予め白い丸となる型を整形します。

その後に染めあがった着物の紋が入る部分を抜く作業を行い、後から紋を描き足す方法を採用しています。

その製法から描き紋とも称されていて、染め抜き紋の中の一種と考えても差し支えありません。

縫い紋は、刺繍で縫い付けて線を表現する紋となりますので、必然的に陰紋という位置づけになります。

実際には様々な色の刺繍となるので、家紋の周りに装飾を施すことで有名な加賀紋は縫い紋を採用しています。

ちなみに、加賀紋は華やかさがあることから、洒落紋とも呼ばれています。

貼り付け紋とは、現代ではワッペンのような形で、紋の形に形成した生地を着物に圧着して表現します。

結婚などにより紋を変えなければならないことがありますが、その際に予め入っている紋の色が抜けないなどの場合に、代用方法として貼り付け紋が用いられることが多いです。

以上から、紋の格を表すと、染め抜き紋(石持ち入れ紋)>縫い紋>貼り付け紋という形となります。

最も格式が高い染め抜きの日向紋は、留袖や男性用の紋付きの着物や喪服において正装として使用されています。

男女では紋の大きさが違う

紋の大きさにも種類がありますが、時代に応じてトレンドがあり様々な変遷をたどってきました。

現代社会における紋の標準サイズとしては、男性の場合は一寸、女性の場合は五分五厘となっています。

また、子供の場合はサイズが若干異なり、女児の場合は五分五厘で大人の女性と同様ですが、男児は八分が標準サイズと定義されています。

基本サイズの他に、訪問着や付下においては、特に縫い紋の場合少しサイズを大きめにする傾向があります。

紋の数で格が変わるんです

紋の表現方法と入れ方だけでなく、紋の数というのも格が変化する要素となっています。

着物全体で紋を入れますが、前紋(胸元より若干上の左右)の位置、背紋(衿付けから約5.7cm下がった背縫い)の位置、そして袖紋(袖の肩山に対して約7.5cm下がった左右の袖)に入れることになります。

これ以外の場所に紋を入れるのは邪道という事になり、最大で5箇所に紋を入れるのがスタンダードとなっています。

全位置に入れた五つ紋は、最も格が高いということになり、留袖や男性用の紋付き、喪服の第一礼装として活用されています。

背紋と袖紋の2箇所、計3箇所に紋をあしらった三つ紋は、略礼装として用いられます。

背紋にのみ1つの紋を入れている一つ紋については、略礼装に使用されています。

この記事のまとめ

いかがでしたでしょうか?

紋は単なる模様に見られがちですが、今回紹介したように入れ方や数によって、深い意味合いがあります。

正しく理解して、着物ライフを正しく楽しんでほしいですね!